電気加熱の種類
電気加熱の種類
電気を使い加熱する方法を大きく分けると以下の4つの方法に分類されます。
1抵抗加熱(ジュール熱による加熱)
電気をよく通す物質(これを導体と言います)に電流を流すと、熱が発生します。
(この熱が発生する論理をジュールの法則と言います)
→シーズヒーターはこの抵抗加熱を利用して発熱します。
2マイクロ波加熱
樹脂や木材など、電気をあまり通さない材質の誘導体を、+-電極にはさんで高周波電圧を加えると、その誘導体の温度が上昇します。
誘導体の内部で起こっていることは、分子の極性がこの方向に並ぼうと運動して、隣の分子との摩擦です。
マイクロ波は、金属表面では反射しますが、誘電体には吸収され、分子が電界の向きに応じて回転・振動をし、摩擦熱で発熱します。 電子レンジはこの技術の応用ですね。
3誘電加熱
巻き線の中に金属材料を置き、交流電流を流すと、磁界が生じることにより金属材料に誘導電流が流れ、抵抗加熱により発熱します。
IHコンロの仕組み
IH調理器は、コイルに25kHz付近の高周波電流を流して、それによって発生する磁力線が鍋の底を通過すると、そこにうず電流と呼ばれる電流が発生する現象を利用して鍋を温めます。
金属製の鍋の中でうず電流が流れると、金属の持つ電気抵抗によってジュール熱が発生して、鍋自体が発熱するというしくみ。。
うず電流が流れてジュール熱を出すには、銅やアルミニウムなどの電気抵抗の小さな金属製の鍋では効率よく加熱されないのでNGです。。
IHクッキングヒーター に最も適した金属は磁石がくっつく鉄の鍋です。ステンレスでも磁石に付くものなら使うことはできますが、熱効率は落ちるようです。
4ヒートポンプ
液体や気体には、「圧力を高くすれば温度が上がり、圧力を下げれば温度が下がる」という性質があります。たとえば自転車のタイヤに空気入れで空気を入れて いくとタイヤが熱くなりますが、これは、タイヤの中の空気の圧力が高くなることで、空気の温度が高くなっているからです。
ヒートポンプは、このような液体や気体の性質を利用して、熱を伝える媒体となる「冷媒」の温度を調整し、冷媒に接する空気や水の温度を変えるものです。